ことばのちから

世界は言葉でできている。

おもねらない人

チャレンジ精神が旺盛な人材かどうか、どのように見分けますか。


 「例えば企画会議をやっていて、上司の目を気にして優等生的なありきたりの答えを考えるような人では困ります。先回りして正解を答えるタイプはいりません。議論するだけ、時間が無駄です。自分の意見があり、芯を持っていて『おもねらない人』を求めています。30分、40分話して振り回すと、大体分かります。しかし、そこまでしても『裏をかく人』もいるので採用のミスというのはあります」

上司にこびる社員、おもねるイエスマンは好きじゃない DeNA会長 南場智子氏

目的と手段とほどよい選択肢

この間、京都のいわゆる「田舎」と呼ばれる町に関わるイベントを開催したのですが、わたしはSNSでシェアされるには?みたいなことばかり考えていました。しかし町の人からは、「パソコンもスマホも持ってないしfacebookもやってない人が多いからチラシを作りたい」なんて言われるんですね。


選択肢が多すぎないのがいいなあと思います。こないだ会社のランチの時に「選択肢が増えすぎると幸福度が下がる」という話をしていて、確かにそうだと思った。たくさんある選択肢から一つを選ぶこと自体パワーがいるし、選んでからも「もしかしたら他のが良かったんじゃないか」みたいな必要のない「損した」感が拭えない。もちろん、1つしか選べないとそれはそれで困るんだけど、京都の場合はその選択肢の数が程よいんです。

京都でデザイナーを始めて2年になるが、ますます京都のことが好きになっている

「あなたは何か失敗していますか」

自分ができることしかやらない人は、決して失敗することはない。失敗をしていないというのは、自分の能力を超える課題に挑戦していないことの証拠でもある。

電気自動車を開発しているベンチャー企業のテスラモーターズや民間宇宙旅行ベンチャーのスペースXを創業したイーロン・マスク氏もこう言っている。

 「何も失敗ごとが起こっていないのだとしたら、十分にイノベーションを起こしていない証拠だ(If things are not failing、 you are not innovating enough)」

 あなたは、最近失敗するような挑戦をしていますか。

あなたは最近失敗するような挑戦をしていますか

最も効率の良い労働時間とは

 段ボールを使った造形加工のアキ工作社(大分県国東市)は13年、週休3日制を導入した。その分、残り4日は1日10時間働く。効率的な働き方を徹底し「会議が皆で悩む場から結論を出す場に変わった」(森山長英、42)。総労働時間は2割減り、業績も右肩上がり。メリハリをつけた働き方に賛同者も広がる。

世界が問う(1)スウェーデンの挑戦 「1日8時間」常識じゃない

コモディティ化の境目

 ――鴻海はシャープを用いて有機ELの開発を加速させたいようですが。

 液晶パネルの生産は、世代が下りる(新しくなる)に従って、投資規模が増えているビジネス。市場もある程度大きくなっているが、それを超える勢いで技術的に高度になり、投資規模が増えている。ところが、値段は上がるどころか、あっという間に下がっていく。これでは回収できないし、大型液晶なんて、ほとんど誰も儲かっていないと思う。これは有機ELでも、同じ問題が起きうる。

 人間が目で見る商品だから、私たちが価値を認識できないと、意味がない。結局、すでに4Kテレビも、値段が下がっている。「私たちは特殊で、すごい技術を持っています」と言ってみたところで、エンドユーザーが認識できないものに価値なんてない。いい技術はカネになる技術だから。その事業領域にい続けることに意味があるのかすごく疑問だ。

 むしろ液晶のバリューチェーンの中では、接着剤とか薄膜技術であるとか、川上のメーカーですっと儲かっている企業もある。こっちがコモディティ化しないのは、作れる企業が1社か2社しかないから。パネルのように、2~3年ごとに、何千億円単位の投資が必要なわけでもない。

「シャープを含め、企業再生に甘い薬はダメ」