ことばのちから

世界は言葉でできている。

勝負師の距離感

見た目にはかなり危険でも、読み切っていれば怖くない。剣豪の勝負でも、お互いの斬り合いで、相手の刀の切っ先が鼻先一センチのところをかすめていっても、読み切っていれば大丈夫だ。逆に相手に何もさせたくないからと距離を十分においていると、相手が鋭く踏み込んできたときに受けに回ってしまう。逆転を許すことになる。将棋では、自分から踏む込むことは勝負を決める大きな要素である。私は将棋の醍醐味はそういうところだと思っている。戦って、こちらも傷を負うけれど、結果として僅かに勝っていればいいのだと・・・。


羽生善治] 決断力
http://yasublog.hatenadiary.jp/entry/20080503/p1