GMとトヨタの提携交渉が具体的に進むにつれ、様々なすれ違いがありました。そんなとき、やはり英二さんの判断がすべてを決しました。
GM側から、トヨタと運営する合弁工場の立地について提案が出てきたときのことです。GMは「カリフォルニア州フリーモントにあるGMの工場を使おう」という案を提示してきました。
これに対し、トヨタ社内で反対の声があがりました。GMが提案した工場の立地は労働組合が非常に強く、生産コストが高いためでした。
英二さんの考え方だけ違っていました。「いいじゃないか。一番悪いところから入って苦労してみて、何が米国で問題になるのか分かるようになればいい。フリーモントでかまわん」
決して目先だけ考えて判断は下さない。トヨタの将来を考え、悪条件をあえてのんだのです。
悪条件、あえて飲む度量 盟友が語る豊田英二氏 :日本経済新聞
悪条件、あえて飲む度量 盟友が語る豊田英二氏
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD170G5_X10C13A9XX1000/