ことばのちから

世界は言葉でできている。

アイデアはいきなり完成形でやってきたりしない

次は僕ら世代の番です。あなたは「ダムの作り方なんて知らないし、百万人を動員する方法なんてわかんないよ」って思ってるでしょう?


しかし、秘訣をお教えしましょう。誰もそれを始めたときは知らないんです。アイデアはいきなり完成形でやってきたりしない。それについて取り組んでいるうちにだんだんクリアになってくるんです。とにかくまずは始めなくては。人と人を繋ぐ方法を最初から全部わかってたら、僕はフェイスブックを始めなかったでしょう。

ザッカーバーグのハーバード卒業式スピーチが感動的だったので日本語訳した。

創造はねつ造の一歩手前

――イノベーションをマネージメントするうえで、数あるアイデアの中から、どれを推進し、どれを却下するのか、どのように判断すればいいのでしょうか。

小林 アイデアを出してきた若手に本質的な質問を投げかけることです。そうすることで、その若手がどれほど熟慮してきたか、どれだけ真剣に考えているかを見抜くことができます。繰り返しますが、まだ見ぬ価値を生み出そうというのですから、内容の良し悪しで判断しようとしてはいけません。

 私がエアバッグについて説明したとき、久米専務から「高信頼性確保のキー要素は何か」と聞かれました。予期せぬ質問でしたが、「故障の極小化、故障時に最低性能を保持、故障の予見性」となんとか3つ挙げました。すると専務は、すかさず「では、4つめと5つめは何か」と尋ねてきます。答えられずにいると、専務は「何も分かってないな」と言うと、「ほんとにこの人に開発を任せておいて大丈夫なのか?」とつぶやきながら部屋を出ていきました。打ちのめされた気持ちでした。でも、こうした質問をすることで、熟慮することが大切だと教えてくれたのだと思います。

 イノベーションにおける熟慮とは、要素を無数に挙げて、それらを整理しながら、最終的にいくつかの本質的な要素にまとめ上げることです。そうすることで、物事の本質を捉えることができるのです。



創造はねつ造の一歩手前です。「確かにそういうことあるよな」といった暗黙知を見つけること、それが新しい価値のヒントになります。既に存在しているものでは創造とは言えません。かといって、まったく無いことを言ったらウソになります。「無いに近いけれど、あってもおかしくない」というところがポイントです。

アイデアは若手に任せろ 日本車初エアバッグ開発者

自らを変えるということ

いま、僕たちは自らを変えるという大きなチャレンジをしています。変化に対して受け身で対峙すると、被害を受けることになる。でも、自ら変化を起こしていけば、それを利用することができます。例えば、米ゼネラル・エレクトリック(GE)は金融業や製造業を経て、今ではネットワーク事業もこなします。それくらいの勢いで変わっていかないとダメだし、僕たちもそんな風に変わっていくと思います。

ユニクロ柳井氏「もう一度、創業期に入った」

3.11

福島第一原子力発電所を、
そして、東京電力を、許せないという人はいる。
それはもう、仕方のないことだと思う。

言っても仕方のないことだけど、
ぼくは、福島を取材するたびに、いまだに思う。
「せめて津波が来ていなければ」と、いまだに思う。
思ってもしょうがないことだ。
津波は来たし、東日本大震災は起こったし、
福島第一原子力発電所は電源を失って、
起こってはいけない事故が起こったのだ。

なにもかも元には戻らないし、
それを怒ったり、悲しんだりするのは、
とても自然なことだと思う。

そのうえで、いま、活動をしている人たち。
廃炉に向けて、新しい仕事をしている人たち。
希望に向かって、歩き出している人たちを、
やはり、ぼくは、応援したい。
二度と起こらないようにする努力や、
少しでも元の場所に近づけようとする作業を、
ひとつひとつ、尊重したいと思う。

福島第一原子力発電所は、さまざまな面がある。
きっと、ぼくが生きているうちに、
すべては解決されないのだろう。
それでも、そこからはじまる希望だって、ある。

この場所を、許せない存在だと感じることを否定しない。
自分たちを引き裂いた元凶だと感じる人もいると思う。
福島第一原子力発電所は、さまざまな面がある。
人の数だけ、とらえ方がある。
どんなとらえ方だって、その人にとって、リアルだ。
だからこそ、ある一面だけを絶対的な見方として
ほかの人に強制するような不自然なことが
なくなりますようにと、せめて、祈る。

まだまだたくさんの問題がある。
きっと、ぼくの知らない困ったこともあるだろう。
勘違いだってしているかもしれない。
それでも、ぼくは、
完全な理解や把握を目指して動けなくなるよりは、
実際の行動を選ぶじぶんでありたい。
現実的な、具体的な、実際の行動が、
たとえほんの少しずつでもよいことに近づくと、
あいかわらずぼくは信じている。

「人が必死に生きるのは
 次にある幸せを心のどこかで
 期待しているからなんだと思います。」

http://www.1101.com/fukushima/2016/

標準化、単純化、専門化

 大倉は読書家だった。焼き鳥屋を始める前、ダイエー創業者の中内功流通革命に魅かれ、中内の著作をすべて読んだ。中内の著作を通し価格破壊、創造的破壊、そして標準化、単純化、専門化して直営・FC方式で店舗を増やしていくというチェーンストア理論を学んだ。

「鳥貴族をつくった男」の知られざる悪戦苦闘

『にもかかわらずやる』という意志

「君のリポートは正しいのだろう。良くできていると言ってもいい。ただし、私が欲しかったのは、データを並べて当然のように導き出されるリポートや結論ではない。『にもかかわらず、やる』『やらなければ、将来はない。そのために、なにをするのか』ということを、死ぬほど、考え抜いた報告が欲しかったのだ。その新規事業をやめるべきだという君のリポートは、一般論として正しいのだろうが、『にもかかわらずやる』という意志を経営者が持った時に、『どうするのか』といったところまで、考え抜かれていないのだよ」

「にもかかわらず、やるのだ」創業者の叱責